問題克服の処方箋
§付録:持続可能性の条件

「名城商学」第48巻第4号1999年3月  名城大学商学会

  研究ノート 持続可能性の条件
~資源と廃棄物で社会の循環と自然の循環をつなぐ~

槌 田 敦


 最近,環境問題の話題は単純になってしまった。『炭酸ガス温暖化防止』『オゾンホール原因のフロン廃止』そして『ごみゼロ社会ヘリサイクル推進』など当面の政治課題に振り回され,「環境破壊とは何か」,「どのようにすれば環境汚染になるのか」,「社会の持続可能性はどのようにすれば得られるのか」などの基本問題は放置されたままになっている。
 しかも,これらの『炭酸ガス温暖化』,『オゾンホール』,そして『リサイクル』の議論そのものが間違っている。
 この研究ノートでは,自然の循環と社会の循環に注目して,持続可能性の条件(社会の活動を維持する条件)を明らかにしたうえで,最大の環境破壊は世界の農地と森林の砂漠化であることを示し,その原因となっている穀物の過剰生産,自由貿易,累積債務について論ずる。

§1 環境問題における『常識』を再検討する
§2 物質循環と持続可能性について
§3 人間社会の物質循環を制御し,自然の物質循環に繋ぐ
§4 森林と農地の喪失をどうするか


問題克服の処方箋 近 藤 邦 明氏 『環境問題』を考える より
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更新履歴
新規作成:Mar.6.2009
最終更新日:Mar.12.2009