問題克服の処方箋
§3-2 ゴミ問題


 現在の石油文明の本質的な問題点である、工業的に生産された物質(=ゴミ)をどのように生態系の物質循環とつなげていくのかを考察する。
 まずはじめに、容器包装リサイクル法による、容器リサイクルについて着目し、その問題点と限界を示し、科学技術と税制の効果的な運用によって、人間社会の経済的な流通による物質循環を生態系の物質循環に無理なくつなげる方法を示す。
 次に、大都市で初めて容器包装リサイクル法を導入した名古屋市のゴミ行政を分析し、リサイクルにおける行政のあり方を検討する。
 最後に、容器包装リサイクル法の上位の法令である『循環型社会形成推進基本法』の限界を示し、定常開放系である地球の物質循環を視野に入れた科学的な視点から、持続可能な社会における人間社会の物質循環を、如何に生態系の物質循環につなげていくかを考察する。
(近藤)

1 研究ノート 市場経済による無理のないリサイクルを
処分場に廃棄される飲料容器を減らすためには完全焼却に加えて
出典/『名城商学』 第49巻 第3号 1999年11月 名城大学商学会
名城大学 加藤 峰之・槌田 敦

2 研究ノート 名古屋市におけるごみ行政について
出典/『名城論叢』 第3巻 第2号 2002年9月 名城大学経済・経営学会
名城大学 岡本 克則

3 『循環型社会形成推進基本法』の問題
-定常開放系のエントロピー論の視座から-
出典/『名城論叢』 第3巻 第4号 2003年3月 名城大学経済・経営学会
名城大学 薬師寺 敬済


問題克服の処方箋 近 藤 邦 明氏 『環境問題』を考える より
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更新履歴
新規作成:Mar.6.2009
最終更新日:Mar.16.2009